日本では茶玩という名前が一般的になっている紫砂などで作られた小さな置物です。中国語では「茶宠（茶寵）」といい、茶壺同様コレクション価値の高い品物として知られています。茶玩にはユーモラスな造形のものも多くあり、お茶の席を囲む人たちとの場を和やかにする効果や、文化的な息づかいをそれとなく伝える効果もあります。またお茶席に限らず身近な可愛い置物としてなど使い方は色々あると思います。 この茶玩は、中国茶を淹れる時茶玩の上に筆を使ってお茶を塗りながら「育てて」行きますがそうした筆を置くものです。中国では蓮はどこの公園にも植えられ親しまれていて、泥の中から美しい花を咲かせることから純粋の象徴、君子の花ともいい、 蓮は約1億５千万年前の白亜紀の地層から化石で発見され、その強い生命力から長寿をも象徴しています。 この作品は、丸まった少し枯れた蓮の葉の上に二匹のカエルがのんびりとたたずみ、その生き生きとした表情から今にも動き出しそうです。このカエル達を見ていると物語が浮かんできます。 親ガエルと子ガエルが古い蓮の葉の上に静かに座っていました。葉は年月とともに色あせていましたが、その古さには美しさがありました。母ガエルは子ガエルに優しく話しかけました。「子よ、この蓮の葉は私たちの家です。何世代ものカエルがここに住んでいました。」子ガエルは興味深く耳を傾けました。「でも、この葉はなぜこんなに古いのですか？」親ガエルは笑顔で答えました。「この葉は風雨にさらされ、日光を浴び、時を経ています。それが美しいのです。」子ガエルは考えました。「でも、私たちは新しい葉の上で暮らすべきではないですか？」親ガエルは優しくうなずきました。「新しいものも大切ですが、古いものには歴史と思い出が詰まっています。この葉の上で、私たちは家族と幸せに暮らします。」 そして、母ガエルと子ガエルは古い蓮の葉の上で静かに話し合いました。その瞬間が彼らにとって最も大切な瞬間でした。 作者の陳真氏は、上海美術工芸工業協会会員、中国宜興市陶磁器工業協会会員、中国宜興市陶磁器産業彫刻協会会員であり、これまで数々の賞を受賞している人気アーティストの一人です。 【素材】：高品質紫砂 【仕様】：長さ10cm、幅4cm、高さ4.3cm 【作成】：全ハンドメイド 専用箱付。