古伊万里 色絵 宝珠 桃文 江戸 明治 ニュウ 欠け 直し

ご覧頂き有り難う御座います。 10年以上前に京都の骨董通りで購入した中皿になります。 愛嬌がある仕上がりの皿にひかれまして連れ帰った品になります。 可愛らしく思えたのは色絵が所々に意匠化されているからですね。 中央は桃文。 吉祥文様、長寿の象徴です。 意匠化されていて形が洗練されています。 周りの青窓は意匠化された植物。 節と葉の形から竹でしょうか。 同じく意匠化された鳥が飛んでいますね。 丸窓の上部は稲妻で区切られており、手の込んだ格子文が描かれております。 青窓枠も異なる格子文が描かれており格を上げております。 青窓はシンプルに直線でまとまっていますね。 一方、赤窓は面白いですね。 中央の花は意匠化されて可愛らしい印象です。 右のつぼみが良いアクセントとなっていますね。 蝶も一羽ちょうど空間を埋めています。 上下の赤絵の雲が格を上げていますね。 そして窓周りの3つに区切られた草文達が良いポイントになっています。 こちらは丸い線で構成されています。 青の直線、赤の曲線と良く考えられてデザインされております。 当時の絵付けに感服します。 裏をみますと柄が3つ。 分銅は銀行の地図記号ですね。 元々は金や銀をはかるおもりの形からきているそうです。 富や財に繋がり縁起が良い柄です。 宝鍵は蔵の鍵です。 こちらも富や財に繋がっています。 宝珠は望むものが叶うです。 銘も確りと入っています。 じっくり見ますと非常に勉強になります。 この皿は珍しく中央部が出ています。 店主は腹出皿と言っていました。 焼きの際にたまに腹がでる物が出来るそうです。 皿の中央部が膨らんでいますので、多少汁気のあるものを盛りますと適度に縁の方へ流れます。 煮魚など適度に煮汁が縁に下がりますので、食べる方が各々お好みの味加減に出来るとのことです。 特に器に拘りのある料理人さんに人気がある様で品物が入るとすぐに買われていくと店主が言っていました。 欠けが1ヶ所、直しが2ヶ所。 縁に小さいニュウがあります。 釜傷、細かいスレ傷あり。 年代なりです。 画像にてご確認下さい。 サイズ 七寸皿、中皿 幅約20センチ 高さ3センチ